『日没』桐野 夏生 岩波書店

『日没』桐野 夏生 
岩波書店

(あらすじ)
小説家・マッツ夢井のもとに届いた一通の手紙。
それは「文化文芸倫理向上委員会」と名乗る政府組織からの召喚状だった。出頭先に向かった彼女は、断崖に建つ海辺の療養所へと収容される。
「社会に適応した小説」を書けと命ずる所長。
終わりの見えない軟禁の悪夢。「更生」との孤独な闘いの行く末は――。

(感想)
はぁ、面白かった。なにを書いてもネタバレになりそうな気がする。
冒頭から気味悪さにどんどん追い詰められていく。
「怒り」は、生きることへの執着だ。
なにしろ不味そうなごはんの描写に、こちらも心折れそうになる。
ただし映画のコピーが出てきたところは、醒めてしまった。

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